astamuse Lab

astamuse Labとは、アスタミューゼのエンジニアとデザイナーのブログです。アスタミューゼの事業・サービスを支えている知識と舞台裏の今を発信しています。

今どきのシャッフルランチを支える技術

こんにちは、すしざんまいが恋しいfdkです。

今回は、件の社内プロダクトaimeshiの舞台裏を現場レポートします。

lab.astamuse.co.jp

aimeshiとは

社内ワークショップから発足したプロジェクトで、 部門の垣根を超えたコミュニケーションを活性化するためのプロセスの全部または一部をシステムにより自動化するシャッフルランチの仕組みです。

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aimeshiのコア・コンセプト

  • しがらみなし(恣意的な人選、店選びを排除)
  • 負担なし(スケジューリング、イベント進行を自動化。参加者のお財布にも優しい)
  • ハズレなし(メンバーは言わずもがな、美味しいお店を自動推薦)

小さくて大きな目標

それは、イベント実施率を100%にすることです。

限られた予算で一定期間の検証を行うのが最初で最後のミッションです。

aimeshiには強制力はありませんが、愛があります。各人の都合に合わせて、自然と参加したくなるような仕組みづくりを目指しました。

最初のオファーからコミュニケーションが始まるのです。

インシデント発生

順風満帆の滑り出しから数週間を経たある火曜日の夜、いつもと趣の異なるお知らせが届きました。

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イベントキャンセルとは、決められた時間内に一定の人数が集まらない場合に、当日のイベントの開催を取り止めることです。aimeshiにもプライドがあります。

しかし、これは100%のイベント実施率を目指すわたしたち運営チームにとっては寝耳に水。はじめて味わう敗北です。

状況と原因の分析

事象を分析した結果、定足数5人のうち3人まで確定している状態で、残りの2オファーの回答期限内にイベントの受付の締め切りを迎えてしまったということでした。 最小催行人数が4人というルールに従い、イベントは見送られました。

対応策

当初のフローは次のようなものでした。

最初にイベントの定足数分の回答期限付きオファーを出す。期限内に参加回答をしたメンバーを順次確定する。欠席回答もしく回答期限切れの場合は新たに別のメンバーにオファーを出す。

以下のような対策案が上がり、2と3をすぐさま対応しました。

  1. イベントの受付締め切りに向けて、オファーの回答期限を調整し、オファー切り替えを行う

  2. 初回のオファーを定足数よりも大きな数で出し、先着順でメンバー確定するようにルールを変更する

  3. システムだけに頼らず、オファーの回答を促すコンシェルジュサービスを導入する

振り返りと考察

これまでの1ヶ月半で、11戦10勝1敗の成績、全体の約6割のメンバーがaimeshiに参加しました。

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メンバー毎の参加回数を集計してみると、2回以上のリピーターが一定数いることがわかります。

また、1イベントあたりの確定までの平均オファー数は14.91回となっており、かなりのフラれ率であることがわかりました。これは、オファー時に個々のスケジュールを考慮しないこと、企画に対して一定の心理的障壁がありそうなこと、PR不足などが要因として考えられます。

一方で、オファー到達率は100%、1人あたりの平均受信オファー数は3.28回となっており、公平性という観点では妥当な線に達しているものと言えます。

では、参加したメンバーの反応はどうでしょうか。参考までに、社内コミュニケーションツールにおけるaimeshi関連の累積トピック数をグラフ化すると、順調な伸びを示しており、一定の反響があることが見て取れます。

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2018年12月12日が初回。β期間として週2回開催。

今後の課題

  • イベントあたりの平均オファー数を指標とし、これを下げること
  • より賢いお店の選定アルゴリズムの開発
  • AIによる、より魅力的なお誘いメッセージ
  • 会話に花が咲くトピック推薦エンジンの開発
  • おひとり様向けのsolomeshiの開発
  • キャッシュレス化

検証期間中に2回目、3回目の参加を果たしたメンバーは開拓者であり、リピーターであり、大のaimeshiファンと言えましょう。このようなファンは大切にしなくてはなりません。エバンジェリストとして彼・彼女らに次期のaimeshi運営をぜひともお願いしたい次第です。

まとめ

企画・開発段階もさることながら、いざ運用を開始してみると、色々な事象が起こります。チームaimeshiは、その度に喧々諤々と議論をし、それぞれが自ら進んで役割を果たす、いいチームです。そんなチームに支えられてaimeshiは歩みを進めています。

現場からは以上です。

*1:チャーリーさんの「ビジネスモデル図解ツールキット」を使わせていただきました。 note.mu

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