astamuse Lab

astamuse Labとは、アスタミューゼのエンジニアとデザイナーのブログです。アスタミューゼの事業・サービスを支えている知識と舞台裏の今を発信しています。

Webデザインの未来を考えてみる

アスタミューゼデザイン部のMatsumotoです。
今回の投稿は、先月の社内デザイン勉強会で話した内容になります。
(ブログ用に内容は一部割愛しました)

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ちなみに弊社アスタミューゼの開発部とデザイン部では、持ち回りで勉強会を開催しています。
開発部毎週、デザイン部隔週開催。どちらの勉強会にも自由に参加可能です!

はじめに

まず、なぜこのテーマなのか?からお話ししますと・・・、

ここ最近、弊社サービスのモバイル対応においてリサーチしている際に、「最近のデザインは、みんな同じ感じにみえてつまらない」と思ったのがはじまりです。

「他の人たちはどう思っているんだろう??」

みんなで、Webデザインの未来について考えてみたら面白い意見が色々聞けそう?と思い、今回のテーマで勉強会をしました。

勉強会後には、他デザイナーやエンジニアのみなさんの意見や感想も聞けたので、そちらのフィードバックも合わせて報告していきたいと思います。

 目次

現状分析と近年のデザイントレンド

まず未来を考える前に、最近のデザイントレンドをみていきたいと思います。

最近のモバイルアプリデザイン

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皆さんご存じの通り、いまやほとんどのアプリは、iOSとマテリアルデザインの影響を強く受けていて、やりすぎなくらいガイドラインを守っているので、どれも同じような見た目になってきています。

特徴

  • 立体感のない四角いオブジェクトに最小限のシャドウ
  • ヘッドラインの背景には大きな写真を配置
  • 鮮やかなカラーをボタン等のアクセントに使用
  • 枠なしで端と端がくっついた白いブロックでレイアウト
  • アイコンはシンプルに、装飾的なエレメントは極端に削ぎ落とされている
  • ボタンやメニューの各パーツは、アニメーションと細かいトランジションのエフェクトなどで表現

ちなみに、去年あたりから、シリコンバレー近辺の企業においては、フラットデザインのさらに先をいく超ミニマムなデザインがトレンドになってきているようです。

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特徴

  • 色をなくす(モノトーンベース)
  • ヘッダーの文字はより大きく、太く
  • アイコンはよりシンプルに、線はより細く
  • ホワイトスペースはより広く
  • アプリのアイコンには、鮮やかな色を使用

最近のPCサイトデザイン

(若干意図的に選びましたが、、) こちらも、どれも同じようなデザインに見えます。

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特徴

  • 縦長のサイト増加。(モバイルファーストの流れによって、長いスクロールは現在Webのスタンダード)
  • 立体感のない四角いオブジェクトに最小限のシャドウ
  • ヘッドラインの背景には大きな写真かビデオを配置
  • コンテンツの周囲には余白スペースをたくさん使い、文字を少なめに抑えたグリッドデザイン
  • ボールドでクリーンなタイポグラフィ使い
  • 鮮やかなカラーをボタン等のアクセントに使用
  • 一方、低い彩度の落ち着いた色合いは写真に使用

まとめると、クリーンでシンプルに見せることが今のビジュアルデザインのスタイルということです。(フラットデザイン*)

フラットデザインとは

装飾性をできるだけ抑えたシンプルで平面的なデザインの総称です。

タブレットPCの登場によって誕生し、モバイル端末の浸透によって流行したと言われています。モバイルの小さな画面でもごちゃごちゃしないシンプルなデザインに落ち着くのは自然な流れだったと思います。

当時先駆けだったマイクロソフトのモダンなメトロUI(2010年)、広い範囲で注目を集め議論を巻き起こしたiOS7(2013年)、そして多くの人がその構造を理解するきっかけとなったのはGoogleのマテリアルデザイン(2014年)であったと思います。

Webデザインの進歩

Web業界には10年以上いますが、最近のWebデザインを見ていると、デザインパターンはもうすでに成熟してしまったのかな?と思ってしまいます。

日々使っている、様々なwebサービスのUIは、どれも一貫性があり、ログイン、フォーム、買い物のフローなどは、ほとんど同じ似たような動きをするので、迷うことなく、直感的に使いやすくなりました。昔定番だった目がちかちかする点滅するバナーや、ひどいデザインを見る機会もなくなりましたよね。

成熟したということは、デザイナーにとっては、退屈なことかもしれませんが、ユーザーにとってみればいいことなのかな、とも思っています。 これはつまり、「webデザインの進歩」だと言えるのかもしれません。

Webデザインのコモディティ化問題

そこで問題になるのは、次のことです。すべてのWebページが最新のデザインスタイルに適応するとき、Webデザインは没個性化されます。 出始めはかっこよく新鮮だったスタイルも、すぐに ありふれたものになり、簡単に真似されてしまいます。

だからといって、この時点で創造性を発揮しようとすることは、あまり意味がなく、かえって害をなすことにもなりえます。コンテンツ優位、ユーザーファーストの流れがどんどん加速してきているので、ビジュアルデザインで個性をだすという発想自体が今は古い考えなのかもしれません。

ただ、いつの時代もトレンドにはサイクルがあるので、このしばらく続いているフラットデザインにも変化が必須です。

次はどんな進化がまっているのか?
どんなデバイスに合わせてデザインしていく必要があるのか?
先を見据えてデザインを考えていく必要がありそうです。

では次に、過去のトレンドを振り返り、このフラットデザインの後に続くWebデザインがどんな風に進化して行くのか見ていきたいと思います。

建築デザインとWebデザイン

そこで、参考にしたのは、建築デザインです。 Webデザイン単体で見るのでなく、異なる分野のトレンドと、比較しながら見ていくのはとても参考になります。

特に建築デザインは、技術の進歩にって大きくトレンドが変わっていくという点では、Webデザインと、進化の過程がとてもよく似ています。

  • 人が集まる場所として機能する
  • 実用的に作られている
  • 技術の進歩に大きく左右される
  • 実用的だが、アートでもある

美術の形として、両者は同じ項目で定義することができます。 どちらも同じように過去のデザインをもとに、その上に新しいものを築いています。
では次に、Webデザインの未来を知るために、建築家が辿った道を見ていきたいと思います。

新石器時代

シンプルで限られた構造

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大きさの違いで付けられた強弱のアクセントこそありますが、この時代には要素を配置すること自体が大変な仕事でした。

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出典 :CERN

こちらは世界最古のWebサイト。
CERN(欧州原子力機構)が、最古のWebサイトを復刻公開したものです。こちらのページは1990年に公開されたとされています。

ギリシャ様式(古典)

整列、均整、若干の装飾(柱、柱、柱) 古代ギリシア人によって創造された建築様式。特に神殿建築がこの時代の代表的建築です。

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この時代には全体のバランスや階層構造が改良され、要素は目的によって「セクション」に分けられるようになりました。素材自体はなにか別のものを模倣するように装飾が施されました。例えば、柱に見られる装飾は木材のはりを模倣しています。

f:id:astamuse:20170331142859p:plain 出典 :INTERNET ARCHIVE WayBack Machine

一方Webデザインの方は、1996年にYahoo!JAPAN設立した当初のwebサイトのデザインです。建築デザインで見られるような、なんらかの素材を模倣したデザインは、ボタンに見られます。立体的なボタンは物理的なボタンを表現していました。

ロマネスク様式(中世)

厚みのある形と半円アーチ

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ロマネスク時代には角は柔らかくなりつつも、壁や仕切り — メニューやボタン — はぶ厚くなりました。重く厚く、ユーザーにとってクリックしやすい形です。

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出典 :INTERNET ARCHIVE WayBack Machine

こちらは、2000年2月のアップルのWebサイトです。光沢のある厚ぼったいメニューボタンが懐かしい感じです。当時は、立体感を出したぶ厚いリアルな質感のボタンデザインが流行っていました。

ゴシック様式(中世)

豪華で壮大。目を惹く装飾 大聖堂の先のとがったアーチや、ただの石から思わず息を飲んでしまうような豪華で壮大なデザインが作り上げられました。広い窓とステンドグラスといった、独自の美的感覚や空間性、 目を惹く装飾が特徴です。

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Webデザインはどう進化していったかというと、この時代はまさに、FLASHサイトの全盛期。 FlashはWebデザインにおけるステンドグラスと言えるでしょう。 今となっては忘れられがちですが、この時期のFlashと、凝ったグラフィックデザインはまさにゴシック建築のように、私たちを目で楽しませてくれました。Web制作の華の時代!

ちなみに自分はこの時代何をしていたかと言うと、制作会社にて某化粧品サイトを担当していました。 シーズンごとに毎回趣向をこらしたグラフィックとFlashのデザインをしてたのが懐かしい思い出。かっこいいサイトを作りたいデザイナーにとっては、自由に表現できて楽しかった時でもあるのかなと。この時のWebはまさに「飾るもの」であって、アート的要素がかなり強かったと思います。今の「使うもの」とはまたまったく別物だった気がします。

ルネサンス様式(近世)

シンプル、論理的、精巧(古代の柱復活!) 建築ではシンメトリー(左右対称)とバランス(調和)を重視スタイルです。

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わたしたちはまさに今、このあたりにいます。最近の「フラットデザイン」の流行はまさにルネサンスの流行そのものです。ルネサンス建築は古典論理に立ち返ることを目指し、複雑な装飾は簡素で幾何学的な形に置き換えられ、デザインもシンプルになりました。

バロック様式(近世)

ここからは次世代のWebデザインの予測!

豪華な装飾、凹凸の強調、曲線、うねり、ねじれといった、複雑な構成が特徴。 ここで、ルネサンス時代のすべての論理がひっくり返ります。

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論理的で精巧に作ることが楽しいのは一定期間のみで、その期間がすぎれば、人は作ったルールを壊し始めます。ルネサンス期に多かったまっすぐなラインに対し、カーブを意識したデザインが多く取り入れられるようになります。

「無味乾燥すぎてつまんなくない? やっぱり装飾のあるものがいいかもね!」
となるのは、建築やWebのトレンドに限らず、ファッションや音楽のトレンドでも同じようなことが言えますよね。

ちなみに、この辺のトレンドの流れは、近代建築で言うと、「モダニズム建築(機能的、合理的な造形理念に基づく建築)」から「ポストモダン建築(装飾過多、伝統回帰的な建築)」に移っていく過程ととても似ています。
流行って、やはりサイクルになっていて繰り返されていくのですね。

では、Webデザインにおいては、どうやってこのトレンドが実現されるのでしょうか? Webデザインも、シンプルなデザインの反動で、装飾的なデザインが増えてくるのでしょうか?

webデザイントレンド予測

色々な企業やデザイナーたちが実際に今年のトレンドとして発表しているものを参考にまとめてみました。 ここでは主に、先にお話しした豪華で装飾的な「バロック様式」を彷彿とさせる、最近のwebサイトで見られるトレンドを6つ紹介します。  

1.テクスチャ・質感の復活!

フラットなUIが増えた反動もあり、質感を求め、テクスチャの人気が高まってきています。 背景画像にテクスチャを入れたり、手書き風のタイポグラフィーを使ったサイトが増えてきています。

2.ビビットなグラデーション

フラットデザインやマテリアルデザインのような「ベタ塗」の時代は、グラデーションの頻度が少なく、カラーリングもシンプルでしたが、最近は、鮮やかでインパクトのあるグラデーションを使っているデザインが増えてきました。

3.ユニークなレイアウト

綺麗にシンメトリーに並べられたグリッドデザインを壊し始め、ユニークなアシンメトリーなレイアウトが見られるようになりました。 ボックスを単に並べるだけのレイアウトではなく、視覚的に楽しませる、コンテンツに合ったデザインが増えていきそうです。

4.美しいグラフィック要素の表現

SVGの活用により、様々なデバイスのスクリーンであらゆるエレメンツのグラフィックを表示できるようになったので、より装飾的なデザインが可能になってきました。 フラットデザインやマテリアルデザインの時代に多かったまっすぐな直線ラインに対し、曲線が美しいカーブを意識したデザインがより多く取り入れられるようになりそうです。

5.マイクロインタラクションの進化

UXデザインで極めて重要な役割を果たしているのが、この小さいアニメーション。特にモバイル等サイズ制限のある小さい画面上では、操作を助ける重要な視覚的手段になっています。今年はボタンやメニューなどにどんどん実装されていくと思います。

6.オリジナルのイラスト

写真を使うより個性があるため、人気が高い選択肢となるのがオリジナルのイラストです。 アニメーション同様に、ブランドを伝える視覚的言語をうまく作り出しています。

以上、6つのトレンド要素を紹介しました。
五感に働きかける表現力豊かな、華やかなサイトを構成する要素が若干、増えてきたような気がします。

ちなみに、私の予測とは真逆ですが、ミニマリズムがこれからもっと進むと予測されているデザイナーブログも多数みられました。
コンテンツ優位、ユーザーファーストの流れは、これからもどんどん加速していき、webやアプリのデザインの方も、もっと簡素化して、ミニマリズムが進んでいくとのこと。

さてさて、今後はどんな風に進化していくのか、未来のことは誰にもわかりませんが、 次世代の技術の進化やデザインの変化を楽しみながら、astamuseのサイトにもコンテンツに合ったトレンド要素をうまく取り入れていきたいなと思います。

さいごに

いかがだったでしょうか? 勉強会では、プレゼン後に、「次は何が来るのか?」「今後のWebサイトはどうなっていくのか?」ということをみんなで、色々なアイデアや意見交換を行いました。 その時の感想・意見を一部ご紹介。

  • Webはただの情報収集として機能するようになる?本のようになる(コンテンツ重視・Webデザインは本の装丁デザインと同じような役割になる。)

  • デバイスの変化によって、VRといった次世代のツールにあわせたデザインが必要になる。(360度デザイン?)

  • Webサイトをモニターや携帯で見る時代は終わる。空中に立体映像を投影。平面なデザインからより立体的にリアルなデザインが必要になる。(SF映画の世界のようなイメージ)

みなさんはどう思いますか?未来を予測するのって楽しいですよね。 色々なご感想、ご意見聞けたらうれしいです。ぜひTwitter@astamuseLabまでお寄せください。

また弊社アスタミューゼでは、次の時代をつくる技術・デザインに興味のある方、進化する未来を一緒に創っていくメンバーを積極採用中です!

参考サイト

Internet Archive: Wayback Machine
CERN
Complexion Reduction: A New Trend In Mobile Design
The Future of Web Design is Hidden in the History of Architecture
The Future is Now: 10 Design Predictions for 2017
18 web design trends for 2017
2017 Web Design Trends

Google Compute Engine のディスク(SSD)ベンチマークを取ってみた

こんにちは。並河(@namikawa)です。

すっかり春の陽気ですね。花見の春。スギ花粉の春。ラーメンの春。ちょっと複雑な気分です。

さて、以前に以下のブログエントリでも紹介したのですが、弊社のサービスは、今をときめく Google Cloud Platform 上で動かしているものが多くなってきました (移行中)。

lab.astamuse.co.jp

で、その中でも Google Compute Engine (以下、GCE) がメインといった使い方にはなっているのですが、以下の点が気になったので、ディスク(SSD)ベンチマークを取得してみました。

  • 容量によってランダムIOPSやスループットの上限が決まっているが、シーケンシャルアクセスはどうか
  • ディスクを複数本束ねていくと、実際のとことろ上限は変化するのか

ということで、実際にやってみましたよ、と。

前提

使用した環境は以下の通りです。

  • インスタンス構成
    • n1-highcpu-32 (32core, 28.8GB)
    • SSD (persistent disks, 1000GB) x2
    • Local SSD (NVMe, 375GB) x2
  • OS
    • Ubuntu 16.04.2 LTS
    • Linux version 4.8.0-46-generic (buildd@lcy01-15) (gcc version 5.4.0 20160609 (Ubuntu 5.4.0-6ubuntu1~16.04.4) )
  • I/Oスケジューラ
    • noop
  • ファイルシステム
    • XFS
  • ベンチマークツール
    • fio (2.2.10)



尚、ベンチマークは下記のようなスクリプトを組んで実行しました。

fioで実行する内容としては、上記のスクリプト通りではありますが、要約すると以下のような感じで指定しました。

  • シーケンシャルアクセス(R/W)とランダムアクセス(R/W)の4パターン
  • ブロックサイズは4k
  • 同時実行ジョブ数は、1~256
  • スループット(帯域)を測る際は、ブロックサイズ32mでシーケンシャルアクセスのみ

また、デバイスを2本束ねる際は、ソフトウェアRAIDを利用しているのでそのパラメータとか、XFSまわりのパラメータは以下のような感じです。

# mdadm --create /dev/md0 --chunk=256 --level=0 --raid-devices=2 /dev/sdb1 /dev/sdc1
# mkfs.xfs -f -b size=4096 -i size=512 -l size=64m /dev/md0
# mount -t xfs -o noatime,logbufs=8 /dev/md0 /data

GCE SSD関連の性能仕様

ベンチマーク結果の前に、GCEのドキュメントではスペックが公開されていますので、確認しておきましょう。

最新情報・詳細はこちらをご覧ください。

現時点(2017/04)の数字で要点だけまとめておくと

  • SSD(persistent disks)では、1GBあたり30IOPS(ランダムアクセス)の性能が出る
    • 例えば、100GBのSSDボリュームでは3000IOPS、500GBのSSDボリュームだと15000IOPSという具合
  • ただしSSDのIOPSは、以下の条件で上限が設けられている
    • 15コア以下のインスタンスでは Read/Write で 15000IOPS / 15000IOPS まで
    • 16コアから31コアまでのインスタンスでは Read/Write で 25000IOPS / 25000IOPS まで
    • 32コア以上のインスタンスでは Read/Write で 40000IOPS / 30000IOPS まで
  • Local SSD(NVMe)は1本あたり、 Read/Write で 170000IOPS / 90000IOPS の性能
    • ただし1インスタンスあたりでは、 Read/Write で 680000IOPS / 360000IOPS まで

そんなところで実際の数値を確認するべくベンチマークを取得してみました。

SSD (1000GB) x1

このベンチマークでは、1000GBのSSD(persistent disks)を割り当てたものを使っているので、このグラフ通り、公称値通りの結果となりました。

シーケンシャル・ランダムアクセスのRead/Writeともに、30000IOPS超で綺麗にキャップされています。

スループットに関しても、Readが480MB/s超、Writeが400MB/s超と、こちらも公称値通りの結果です。

SSD (1000GB) x2

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次に、1000GBのSSD(persistent disks)を2本、RAID0(ソフトウェア)で束ねて計測してみました。

こちらは、シーケンシャル・ランダムアクセスのReadが40000IOPS超、Writeが30000IOPS超のところでキャップされました。

上記のGCEの仕様で記載した「32コア以上のインスタンスでは(Read/Write)で 40000IOPS / 30000IOPS まで」というインスタンス単位での上限ですね。

尚、32コアインスタンスのスループット上限に関しては Read/Write が 800MB/s / 400MB/s になっているのですが、Readが約490MB/s程度の結果でした。

これは、60秒間通信を続けて平均をとっているのですが、最初の30秒程度は800MB/s近く出ているのですが、そのあと不安定な波形となっていて、時間的に不調だったのかもしれません。余裕があれば、後日追試してみたいと思います。

Local SSD (NVMe, 375GB) x1

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ついでに Local SSD (NVMe) も計測してみました。

ランダムリードは公称値の170000IOPS超、ランダムライトは83000IOPS超でした。

シーケンシャルアクセスも、ランダムアクセスとほぼ同じ伸びをしていますが、同時実行ジョブ数が増えてくると若干ながら伸び悩む傾向です。ただし32コアのインスタンスで計測したものなので、大きなジョブ数での数値は参考値程度、です。

Local SSD (NVMe, 375GB) x2

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次に、Local SSD (NVMe) を2本、RAID0(ソフトウェア)で束ねて計測してみました。

ランダムリードは、2本束ねた通りの綺麗な伸びをしています。シーケンシャルリードはそれに及ばないもののきっちり伸びていますね。

ライトに関しては、シーケンシャル・ランダムアクセスの双方とも82000IOPS超あたりから伸びていませんでした。

先ほどの Local SSD 1本の時も同じ話が言えるのかもしれませんが、今回のベンチマークのようなマルチスレッドではなく非同期I/Oを使用したベンチマークでは、きちんとした数字がのってくるのかもしれません。

おわりに

今回は、GCEのインスタンスに、SSD (persistent disks) と Local SSD (NVMe) それぞれで、ベンチマークを取得してみました。

結果としては、概ね公式ドキュメントに記載してある公称値通りの結果となっています。その他は各々のケースで考察として記載した通りです。

仕様的には、SSDボリューム単位での性能上限とインスタンス単位での性能上限が別々であるので、そこだけ注意しておけば問題ないかと思います。

尚、前述の通りですが、Local SSDのような高速なIOPSが実現できるケースでは、(その上で動かすミドルウェアのI/O方式を確認の上で)マルチスレッドな実行だけではなく、非同期I/Oでの計測も確認した方が良いとは思います。

このベンチマーク結果が何かの参考になれば幸いです。

最後にお約束ですが、そんなGCPを使って自社サービス開発・運用であったり、大量のデータ基盤をなんとかしてくれるエンジニアを絶賛募集しておりますので、是非下部のバナーから(ry

今日はここまで。それでは!=͟͟͞͞(๑•̀=͟͟͞͞(๑•̀д•́=͟͟͞͞(๑•̀д•́๑)=͟͟͞͞(๑•̀д•́

初めての転職で感じたアスタミューゼのいいところ

「こんにちは、僕の名前はネコタンク!毎週、みんなのデスクを転々としてブログを書くよう耳元で囁くよ!」

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こんにちは、1月に入社したnishikawaです。私のところに  死神  もといブログの番人であるネコタンクさんがデスクにやってまいりました。先週の水曜から本日まで耳元で「ブログ書け〜、ブログ書け〜」と精神に囁きかけてきております。

そのおかげで毎晩ネコタンクさんが下の画像のような感じで私の夢に出てくる始末。シュールな顔をして侮れないネコ?です。

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さて、今回初めてブログを書くにあたり何を書こうか色々と悩みましたが、どんなに悩んでも天から文章は降りて来ず。結局、部長からいただいた「アスタミューゼに入社して働き方がどう変わったのか」というアイディアを基に身を絞ってブログを執筆することにしました。「職場で何かに行き詰まっている」「転職を考えている」という方の参考にしていただければ光栄です。

まずは忙しい人のためにアスタミューゼで3ヶ月働いてみてよかったところ、新鮮だったところをまとめてみます。

・ 会社の人と技術の話題で盛り上がれる(前の会社では絶対になかった)
・ 提案次第で技術的に新しいものを積極的に取り入れてくれる
・ 週1回勉強会がある
・ 勤務時間がフレックス制で働きやすい
・ 設計から運用までシステムを一貫して見ることができる
・ 営業、マーケティングの方と打ち合わせをする機会があり、自分の仕事が売り上げに繋がっていることを実感できる
・ 誕生日休暇という休みがある(とっても新鮮)
・ 職場全体や上司が家庭や子育てに関して理解を示してくれる
・ 出社して周りに人がいる(1人じゃないって素晴らしい)

こんなところではないでしょうか。こう見ると前の職場大丈夫か?と思われるかも知れないですが、私にとっては大丈夫じゃないので転職した訳で、これらのインプットを元にどんな環境だったのかというのを推測してみるものいい時間つぶしになるのではないでしょうか。(精神を蝕まれないよう注意が必要です責任は取りません)

では、私がアスタミューゼに入ることになった経緯などを以下に記載します。お時間のある方だけどうぞ。

1人で仕事をしていた前職時代

私は大学を卒業し5年間グループ企業の中の小さい会社で働いておりましたが、年次を重ねていくうちに以下のことが辛くなってきました。

・ 設計から運用までシステムを一貫して見ることができない。
・ やったことのない技術をいきなりやらされる。
・ 客先に1人で常駐させられているため、誰にも相談できず1人でなんでも解決しなければならない。
・ 仕事のコントロールが全くできない

そのため、帰りも遅い上に帰宅後は技術的な課題克服のため調べ物を朝までやり翌日の業務に備えるという状況が入社してから続きました。

転職を考え始めたきっかけは体調不良!

そんな環境で働き続けていたある日、職場での打ち合わせ中に急激に胸の痛みに襲われその場で倒れました。あの時のことはまだはっきり覚えていますが、多分あれは心臓が軽く止まっていたのだと思います。すぐに動いてくれたようですが心拍数が上昇したまま治らず、全身が痺れて動けなくなったため救急車で病院に運んでもらいました。

会社は辞めようと思ったのはその時です。

転職を考えるも、いきなり躓く!

まず、最初にやったことは転職サイトへの登録と自分の分析でした。私は学生時代の就職活動中に有名な某就活サイトに登録しておりましたので、とりあえずそこの転職サイトに登録を行いました。ここまでは順調だったのですが、自分の分析を行ったら一気に手詰まりになりました。

そうです!私には目立った経歴もスキルも無かったのです。

当時は勤続3年目で経験がなさ過ぎたためアピールポイントが無かったのです。社会人なので「部活やってました!」「会社で真面目に仕事してました!」なんて言いながら就職活動をする訳にはいきません。具体的にどんなことをやってきて、どんなことができるのかを言えないといけないのです!(ネットの情報曰く)

なので会社を辞めたい気持ちを一時的に抑えてアピールできるポイントを作ることに専念しました。具体的には

・ 獲得したいスキルセットを明確にする
・ スキルセットで足りない部分の洗い出しを行う
・ 足りない部分は独学で勉強し、できるだけ業務で使用する

そして月日が流れついにその時がやってきました。

ついに転職をすることに!

それは去年の夏のこと。休みの朝に妻がパソコンを私の前にドンッ!と置きました。

私:「ん?どうかした?」

妻:「今日は仕事の調べ物をしないでずっとリビングにいてもらいます。」

私:「今日って何かあったっけ?」

妻:「いい加減今の会社を辞めて欲しいから今ここで転職サイトに登録してエージェントに連絡してください!終わるまではご飯抜きです!」

私:「えっ!ご飯抜きは流石に勘弁してください!すぐに登録します!」

と、こんなやり取りの後エージェントに後日会う約束をして  ご飯抜きを免れました  転職活動をすることになりました。

面接を受けてみると色んな企業から想像もしなかったことを聞かれる

転職活動をし始めて一番最初に驚いたのがどの会社に面接に行っても「なぜ今転職を考えたのですか?」という質問をされることでした。私は当時30歳になるかどうかのタイミングだったのですが、初めて転職をする年齢としては少し遅いんじゃないかと色々な企業で言われたのです。

正直これには驚きましたが、確かに私の経験にはマネージャ経験等がないのでそう言われるのも仕方なかったのかも知れません。倒れたあの時に即行動を起こしておけばと面接を受けながら後悔もしました。

転職の文字が少しでも頭をよぎった方、古人は遥か昔から言っておりました「思い立ったが吉日」と。

内定を2社いただき、迷った末アスタミューゼへ

面接を受けて凄く落ち込むことも多かったですが、妻から飯抜きの脅迫を受けているので逃げ出す訳にはいきません。頑張って色んな会社を2〜3ヶ月回った結果、ありがたくも内定を2社いただきました。そのうちの一つがアスタミューゼでした。

しかし、すごく興味があり仕事をしてみたいという気持ちこそあれど、当時の私はアスタミューゼへの入社をかなり悩んでいました。

私はもともとScalaがやりたくてアスタミューゼに応募したのですが、Scalaの実務経験はなくほぼ独学でやっている状況だったため、入社しても会社の役に立てない可能性が高いと思っていたのです。また、面接時に浴びた「私たちスペシャリスト集団です!」的なすごいオーラに極度に怯えていたということもありました。こんな状態で入っても3日でクビになって路頭に迷う そう思ったからこそ激しく葛藤しました。

そんな私に、手を差し伸べてくれたのは先週ブログの当番だった私の今の上司で、メールで励ましのお言葉をいただのでとても勇気が出たのを覚えてます。そして最後の後押しはやっぱり妻で、「路頭に迷ったらその時考えよう!」と言ってくれたのでアスタミューゼへの入社を決めました。

と、ここまでがアスタミューゼに転職するまでの経緯です。転職理由や行動に移すまでの動機は人それぞれですが、私の場合はこう見ると妻にほとんど突き動かされていました。しかし、自分のやりたいことなどについては妥協せずに転職ができたので今はとても満足しております。

アスタミューゼは前職と比べてどうか

これは冒頭にまとめましたので そちらをご覧ください。

強いて言えば、もう最初に書いてありますが職場や上司が家庭や子育てについてとても理解があるので、相談しやすいですし建設的な話し合いができるところが大きいと思います。私はアスタミューゼ以外だと前職しか組織を知らないのですが、そこや友人の所属している企業の話を総じても、ここまでプライベートの相談がしやすい会社はないと思っております。

また、開発部にいる技術者はみんな凄い人ばかりですが、分からないことは質問するとみんな優しく教えてくれます。これも前職ではなかった経験で場所が変わればこんなに働く環境や仕事のやりやすさというのは変わるものなのかと常に驚きに満ちています。

最後に

今回はアスタミューゼへ入社して3ヶ月間で私が感じたところを書かせていただきました。

技術者にとってはとても働きやすい場所だと思っております。もし、弊社にご興味がありましたら採用ページをご覧いただければ幸いです。

recruit.astamuse.co.jp

また、現状の労働環境に不満があるという方!組合や労基署に走るのもいいですが、まずは転職サービスへ登録すると一気に悩みが解決するかもしれません。弊社では多数の業界に特化した転職サイトをご提供しております。

働き方を変えたい方、年収を上げたいと考えている方、もっとワクワクするような技術をやってみたい方は弊社の転職ナビシリーズをよろしくお願いします。

今回はシステムエンジニア転職ナビというサイトを貼っておきます。他の転職ナビについては、Googleで「<業界名> 転職ナビ」で検索してください!ということで続きはWebで!

※以下は弊社のシステムエンジニア転職ナビのリンクです。

systemengineer-job.com

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