astamuse Lab

astamuse Labとは、アスタミューゼのエンジニアとデザイナーのブログです。アスタミューゼの事業・サービスを支えている知識と舞台裏の今を発信しています。

デザイナーだけどデブサミいってきたよ #devsumi

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#devsumi

こんにちは、アスタミューゼでデザイナーをしている@YojiShirakiです。

今年もデブサミが無事に開催されましたね!運良くブログ順も回ってきたので備忘も兼ねてレポートします。ちなみに、過去にはデブサミについてこんな投稿もしておりますので御覧ください!

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デブサミとは

デブサミは正式名称は Developers Summit 。翔泳社主催のエンジニア向けイベントです。

Developers Summit 2020

3000人規模の集客を誇る国内でも大規模な部類のイベントで、2日間にわたり約100のセッションによって展開されます。内容は、エンジニアリングにとどまらず、組織、ビジネス、キャリアなど、幅広く、二日間で様々なトピックに触れられるのが特徴・魅力的なイベントです。

今年のテーマは「ともにつくる」。チーム内に留まらず、チームを超え、組織を超え、皆で良いサービスを作ろう、というメッセージですね。公式サイトに良いことが書いてあったので引用しておきます。

ともにつくる。それは、さまざまなテクノロジーを組み合わせ、エンジニア同士が協力すること。エンジニアと他のロールのメンバーが手を取り合うこと。プロダクトの先にあるユーザーのことを思うこと。組織を越えた仲間と志を一つにすること。デブサミ2020では、一歩外へ踏み出す勇気を携え、まわりをエンパワーメントしていきたいエンジニアに対して、エールを送ります。

では見ていきましょう!

注目:クリエイター向けのセッション群 Creators MIX 2020

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今年のデブサミの一番の注目はここですね!デザイナー・クリエイター内容に特化した「Creators MIX 2020」なるセッショントラック。ラインナップが迫力モノで、PARTYの伊藤さん、フラクタの河野さん、ベイジの枌谷(そぎたに)さんと馴染みのある方たちが並んでいます。

サービス・プロダクト開発というコンテキストにおいて、こういった方たちが越境登壇して発信されることの貴重さたるや。目の付け所もさることながら、高い質感で体現された翔泳社様並びにスタッフの皆さんには感謝感激しました。

で、実際どうだったの?

二日目のみの参加ではありましたが、例年通り安定した内容だったように思います。特に先程の Creators MIX 2020 のトラック。正直なところ PARTY 伊藤さんのセッションだけでもデブサミ行ってよかったレベルです。

ということでいくつか印象残ったものをご紹介。

印象深いセッション1 : 組織の創造性を高めるために必要なこと

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今回一番印象に残ったセッションがこちら。クリエイティブファーム PARTY伊藤さん のセッション。組織の創造性を高めるという観点でお話いただきましたが、それに留まらず、直近の PARTY の取り組みなども併せて紹介されてました。個人的に刺さったのは以下の3点。

  1. エクイティで業務を受けることがある。そこで強力に自分事化する
  2. アート・サイエンス・デザイン・エンジニアリングを越境をすることが大事
  3. 産学・業種を超えたスペシャリストで構成されたメンバーが必要

PARTY がエクイティで業務うけているとは、不勉強にも知りませんでした(汗。しかも VALU がそうだったんですね。

エクイティでの業務請負は最近よく聞くようになりましたが、当然、リターン相応にリスクもある訳で。他の収益基盤が安定していればこそ取れる選択であり、そのあたり含めてやりきれるかどうかが難しいところです。おそらく下記の点含めていろいろ課題もあるでしょうから、そのあたりのノウハウを蓄積して公開されてくるるともっと面白そうだと感じました。

  • 提供リソースと対価の関係はどうやって勘定しているのか
  • DD/Valuation の妥当性(適当にやると税務怖そう)
  • SOなのか実株なのか
  • どこでEXITするつもりなのか

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また、3の「産学・業種を超えたスペシャリストで構成されたメンバーが必要」という点について、「産学」「大学」というキーワードにグッときました。クリエイティブファームで「産学」や「大学」という観点がそもそも面白いです。また、これは社会的に良い傾向だと感じます。実際、大学発技術系ベンチャーでは取り扱っている技術がわかりにくくても、メッセージ・アウトプットを研ぎ澄まして大化けするものもあります。また、技術の用途展開を新しい切り口から見つけるのはクリエイティブの得意とするところですから、元来この二者は相性は良いはずです。ただ現実では、クリエイティブ側に技術理解のキャパシティが不足していたり、相互認識・共通文化が薄く完成度の高いアウトプットを実現するのが難しいところがある。PARTY のように「産学・業種を超えたスペシャリストで構成されたメンバー」がそういった溝を埋めてくれる可能性は十分にありそうです。また、大学発技術ベンチャーはキャッシュが厳しいので、先程のエクイティと絡ませてデザインファームが支援するというのは大ありですね(リスクあるけど)。

印象深いセッション2 : クリエイティブとブランディングの関係

もともとデザイン出身ではない枌谷さんがどのようにして今の仕事に至り、何を考えてきたのかが垣間見えるセッションでした。

特に印象的だったのは「デザインとビジネスをやる人がいない」というフレーズ。PARTY 伊藤さんの「経営と創造は分離すべき」という言葉と相補的なトピックで、且つ、takram 田川さん進められているデザイン経営とも通じるところがあり面白かったです。

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また、デザイナーのアカウンタビリティや事業との関係性にかかる話も自分の立ち位置を確認する上で非常に有用でした。この辺りの議論は本当によく聞くのですが界隈とは、どうしてもテクニカルな情報に耳目が行きがちなのでもっとマインド変えていかないとなぁとは私も思います。

印象深いセッション3 : 自己組織的な開発チームを如何にして作り上げるか

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タマネギ嫌いに定評のある @kiririmode さんの発表でした。

資料:自己組織的な開発チームを如何にして作り上げるか

アジャイル・スクラムの前提として自己組織化されたチームがありますが、それをどう作り上げているかという発表です。書籍エラスティック・リーダーシップを起点に、@kiririmodeさんの経験を交えて解りやすくまとまっていました。

特に、個々人の相互作用においてのファシリテーターのとらえ方が個人的には刺さりました。なるほどファシリテーションとはそういうことか、と。

全体通して感じたこと

ということで3つほど印象深かったセッション挙げてみました。

他にもテクニカルなセッションをちょいちょい見ましたが、技術トピック系は、 Infrastracture as a Code や DevOps, ML&AI 全盛期よりはだいぶ落ち着いた印象です。やや小康状態なのでしょうね。

更に、参加できなかったセッションの資料も公開されている範囲で全て目を通しましたが、ハイコンテキストなレイヤーでは「越境」の時代が依然続いている印象でした。結局のところ個々の技術が先鋭化する結果として、それをどうオーケストレーションするかが掛け算の肝になるわけで。そのためには一人が全部越境するではなく、個々人が可能な範囲で越境し掛け算を成立させるのが最も効率的なのだと。当座、その方向性は崩れないのでしょう。

では、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

例によって当社では一緒にサービス開発してくれるエンジニア・デザイナー・ディレクターを募集しております。カジュアル面談も随時行っておりますので、「ちょっと話聞きたい」という方は、このブログのサイドバー下にあるアドレスか@YojiShirakiにDMいただければと思います。採用サイトもありますので下の水色のバナーから是非どうぞ!

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